昨今、Xを中心に大きな話題となっている『ディメンション凸ラバース!!』を今回はプレイした。
ちなみに、この記事執筆時点では駿河屋における豪華版の販売価格が
なんと100,000円。
買取価格でも45,000円となっており、人気の高さがよく分かる。(なかなか良い商売をしている)
とはいえ、現在は第3次受注が行われているほか、DL版も普通に購入可能なため、入手自体はそこまで難しくないので安心してほしい。
これだけ話題になっている以上、最近のエロゲから少し離れていた身としても、さすがにプレイせざるを得なかった。
結論から述べると、個人的にはあまり合わなかった。
ただ、ここで一つ補足しておきたいのは、「面白くなかった」というより、“自分には合わなかった”という感覚に近いという点である。
そのため、本記事は絶賛一辺倒のレビューではない。
購入を検討している人は、その点を踏まえた上で読んでもらえればと思う。
少しでも、購入を迷っている人の参考になれば幸いだ。
評価
作品情報
作品紹介
本作は、人類が滅亡寸前の危機を乗り越えた未来世界を舞台にした作品である。
物語の主軸となるのは、「異能力学園バトル」と「暗躍・潜入ミッション」。
そこへ恋愛や青春ラブコメ要素も織り交ぜられており、全体的な雰囲気はかなり少年漫画的だ。
かなりジャンプっぽい。
主人公は、世界を守る側ではなく、“魔術師”と呼ばれる敵対勢力の一員として描かれている。
世界は『学園』と呼ばれる組織によって平和を維持しているが、その裏では魔術師たちが暗躍しており、主人公もまたその一人だ。
そんな主人公に下された任務は、『学園』への潜入、そして生徒会長・夜乃桜の心臓を奪うこと。
しかし桜は、主人公が一目惚れしてしまった少女でもあった。
こんな人におすすめ
- テンポよくゲームをプレイしたい
- 異能バトルものが好き
- なろう系が好き
- キャラクターが魅力的なゲームがプレイしたい
感想
魅力的なキャラクターたち
このゲームの魅力を一言で表すなら、個人的には「キャラクターの良さ」だと思う。
ヒロインはもちろん、サブキャラクターや敵対キャラクターまで含めて全体的に完成度が高く、不快に感じるキャラクターがほとんど居なかった。
華淡のテンションやノリについては、正直ジジイ寄りの感性になってきた自分には少しキツく感じる部分もあった。
それでも嫌いにはならなかったので、ヒロインたちは全員しっかり個性が立っていたと思う。
一方で、主人公には最後まであまり魅力を感じることが出来なかった。
もしもう少し主人公に惹かれていたなら、作品全体への印象もかなり変わっていた気がする。
敵対キャラクターたちも印象的で、兄の清楓や父の桧木も非常に良いキャラクターをしていた。
ヒロインも敵側の人物も、それぞれが自分なりの信念を持ち、それを最後まで貫いている。その点については、本作の大きな評価ポイントだろう。
そして個人的に一番良かったヒロインは「ソフィア」。
友情を何より大切にしているキャラクターであり、主人公以上に“主人公らしい”立ち位置だったように思う。
どのルートでも存在感が強く、今作の真の主人公は彼女だったと言っても過言ではない。
……私は普通にそう思ってる。

ジジイにはキツイノリ
個人的には、作品全体のノリが少し合わなかった。
特に「やめてね」「それはそう」「草w」
といったネットスラング系の会話は、正直かなりキツく感じてしまった。
中でも「やめてね」と「それはそう」は使用頻度が高く、プレイ中もかなり気になるポイントだった。
Xなどでは本作を「ドパガキ向け」と表現している人も見かけたのだが、こちらとしては「ド、ドパガキ……?」となってしまう程度には感性が昔寄りなのだと思う。
そもそも私は、ゲーム内の文章であまり現代的なネットスラングを多用されるのがそこまで得意ではない。
どうしても“会話”ではなく、“今風のノリ”を読まされている感覚が強くなってしまい、少ししんどさを感じてしまった。
ただ、これは作品側が悪いというより、単純に自分の感性が今の流れに追いついていないだけなのだろうとも思う。
だからこそ、「面白くなかった」というよりは、あくまで“自分には合わなかった”。
それに尽きる作品だった。

こういうノリがただただ、私にはキツイ。
何ゲーとして見るべきなのか
本作は、「どんな作品として見るか」で評価がかなり変わるタイプのゲームなのだと思う。
非常に高い評価を受けている作品ということもあり、プレイ前の自分は「シナリオも抜群で、戦闘モノとしてもかなり熱い作品なんだろうな」と期待していた。
ただ、率直に言えば、シナリオ自体は悪くないものの「そこまで突出して凄いか?」と聞かれると少し悩む。
戦闘面についても、決して悪くはないが、どこか物足りなさを感じた。
一方で、“キャラゲー”として見るのであればかなり完成度は高いと思う。
テンポ良く物語が進み、キャラクターは全員魅力的。
ヒロインとの掛け合いも非常に良く、そこに十分面白いシナリオと悪くない戦闘が加わるなら、人気が出るのも納得ではある。
ただ個人的には、戦闘作品として見た時、この“テンポの良さ”が逆にマイナス方向へ働いていたようにも感じた。
展開がサクサク進く分、戦闘もかなりあっさり終わる。
「お、ここから盛り上がるか!?」と思ったタイミングで決着が付いてしまうことも多く、戦闘モノ特有の“燃え”が少し足りない。
もっとこう、感情をぶつけ合う熱量というか、勢いというか……。
友人曰く、「パッションが足りない」らしい。
90点は流石に過剰

これは、エロゲ批評空間の2026年5月29日時点の点数だ。
中央値:90点
平均値:88点とデータ数400件近くでここまでを叩き出しているのは非常に凄いことだと思う。
思うのだが、流石に過剰評価だと思っている。
90点とぶつけるのはちょっとアレなので、昨今の批評空間の点数の付き方として、-5点くらいで考えたとしても85点である。
では、歴代の85点のエロゲは何があるかと言うと
「ぬきたし」「リトルバスターズ」「グリザイア」「あおかな」などが挙げられる。
それらの作品に肩を並べるかと言われると、私はどこか足りないものがあるかと思う。
名作と言われているゲームは、キャラクターも良く、なおかつシナリオが良かったなぁ…と思わせてくれるものが多いように感じるし私の中での定義もそうである。
この作品も悪くはなかったが、”良作”に近い感想を抱いている。
決して悪くはないのだが、名作と呼ばれる作品かと聞かれると届かない
そんなイメージだ。
何度も言うが、悪い作品ではないがここまで持ち上げられる作品かという所は最後まで腑に落ちないまま終わった。
主人公に魅力を感じられなかった
個人的に、「あぁ〜良かった!」という読後感まで届かなかった理由は、ここにある気がしている。
とにかく、主人公の活躍が少なく感じてしまった。
グランドルートこそ主人公ありきの展開にはなっているのだが、全体を通して見ると戦闘で押し負ける場面がかなり多い。
敗北した後にヒロインが助けに来る、という流れも頻繁にあり、どうしても“主人公が物語を引っ張っている感覚”が薄かった。
もちろん、それ自体が悪いという訳ではない。
ただ、やはり主人公には「ここぞ」という場面で活躍してほしいし、「カッコいいな」と思わせてくれる瞬間が欲しかった。
正直なところ、本作の主人公にはあまりカリスマ性を感じられなかった。
言動はかなり大きいのに、それに実力や説得力が追いついていない印象が強い。
一人称の「俺ぁ」も含めて、どこか“強キャラ感”を演出しているように見えるのだが、実際の描写との噛み合いが弱い。
特に、兄にボコボコにされた直後に「次邪魔したらぶっ殺す」と啖呵を切る場面などは、個人的にはかなり「いや、そうじゃないだろ……」感があった。
また、父親から「“覚悟”を決めたか」と問われるシーンもあったが、自分としては「覚悟ってそういうものか?」と少し引っかかってしまった。
主人公の方向性としては、熱血型というより頭脳派に近いのだと思う。
ただ、その頭脳派主人公として見ても、もう一歩突き抜けたものが足りない。
結果として最後まで、「熱血型」と「頭脳型」のどちらにも振り切れていない、少し中途半端な印象を受けてしまった。
新しさとはなんなのだろうか
感想を見ていると、「新時代」や「新しい」といった評価をちらほら見かけた。
ただ、個人的には最後まで「何がそんなに新しかったのだろう?」という感覚が残っている。
というのも、本作の異能バトルとしての設定自体はかなり王道寄りだと思うからだ。
有名どころで言えば『とあるシリーズ』に近い空気感もあり、少なくとも自分にとっては、そこまで目新しさは感じなかった。
もちろん、“ありきたり”であることが悪いと言いたいわけではない。
むしろ個人的には、「こういうのでいいんだよ」と思えるタイプの作品だった。
だからこそ、「新しい」と言われているポイントが少し気になった。
ただ、最近の世代だと『とあるシリーズ』に触れる機会自体がそこまで多くないのかもしれない。
あるいは、こういった王道寄りの異能バトル作品そのものが最近は減っているのだろうか。
もしそうなら、“今この時代に改めて王道をやっていること”が新鮮に映っているのかもしれない。
別に否定ではなく、純粋な疑問である。
ルート感想:海漫 華淡

個人的には華淡ルートからやるほうがシナリオが何となく分かっていいかなと思う。
頭に入ってきやすいだろう。
何が悲しくて自分の竿を舐めなければならないのか。
入れ替わりを戻すためとはいえ、もう少し躊躇とか…ないんですかね。
そもそも、華淡も華淡で、入れ替わった先の自分にあそこまで欲情出来るものなのかね。と冷めた目線からの感想。
こんな感じに思われているのか…と想いながらずっとプレイしていた。
ルート感想:崩月 水仙

主人公の実妹であり、万能型の忍者少女。
口では色々言いつつもかなりのブラコン気質で、主人公との距離感も非常に近い、“お兄ちゃん大好き妹”である。
そして主人公側も、水仙のことを何より大切に思っている。
どのルートでも「水仙を守ること」が主人公の行動原理の軸になっており、本当に特別な存在として見ていることが伝わってくる。まさに相思相愛な兄妹と言って良いだろう。
このルートの見どころは、やはり家族との対立だと思う。
兄、そして父親とどのように向き合い、分かり合っていくのか。その部分が物語の大きな軸になっている。
結論から言えば、個人的には兄・父親との対立の決着はどちらも納得できる形で描かれており、シナリオ面で大きな不満は特になかった。
むしろ、大兄はプレイを進めるほど好きになるタイプのキャラクターだったなと感じる。
まあ、普通に顔が良いのもある。
これはこのゲームが、というわけではないのだが姉がいる身からすると、フィクションであってもやはり”実妹”は刺さらない。
キャラはいいのだが、プレイしながらどこか「兄妹でそれはない」と思ってしまう自分がいる。
ただ、このゲームのいいところは兄妹ものである、世間から冷たい目で見られるなどもなく、事情を知っている先輩も後押ししてくれたりと、「優しい世界」であるところだろう。
重い雰囲気を入れられても作風的にも嫌なのでこれは正解。
ルート感想:ソフィア・ランカスター

そして、世話焼きのお姉ちゃん属性まで持ち合わせており、主人公が転校してきた際には場を暖めてくれるという気遣いまで出来るいいキャラクターだ。
そして、勝負事は子供相手でも手を抜かない一面も見せる。

家族ぐるみでの付き合いになるところから、だんだんとお互いが惹かれていく…という王道な展開ではあるが、これも「こういうのでいいんだよ」と。

ルート感想:夜乃 桜

使っている武器がパイルバンカーで、嫌いな男の子はいません!
小さな少女×どでかいパイルバンカーって組み合わせは非常に…良い。
コミュニケーション能力が高いとは決して言えず、相手の感情を読み取ることを苦手としているが、「弱い者を守るために自分が傷つくべき」という強い信念を持っている。
メインヒロインなだけあって、魅力的なヒロインだったなと思う。
ルート感想:グランドルート
※ネタバレあり(クリックで表示)
正直、賛否両論だと思っている。
個人的には、ダイジェスト方式が多いのは個人的には好ましくなかった。
勿論、今までやってきたことをダイジェストにするのはテンポよく進められるし、また読まないと…と億劫な想いをしなくて良いので良いとは思う。
ただ、”大獄”であったり、”大兄”との戦いを色々あったけど、倒して仲間になってもらったぜ!はどうかと。
ソードマスターヤマトか?
未来から情報を貰ったり色んなお膳立てをされていたり、周りから”天才”と凄く持ち上げられた主人公もラスボスと戦うわけでもなく…
ヒロインが戦っている中、ウキウキで中を調査したりと、なんだかなと。
全ての元凶でもあるラスボスが、”救われる”のはどうなんだろうなと。
みんな救いが合って良かった~!って思うのも別にいいけれど、元々原因はこれだが・・・と正直思った。
なんだか、どのルートでも活躍しなかった主人公がグランドルートの最後はカッコよく締めるんだろうな~って期待したら期待外れでガッカリ。
ただ、今まで敵だった人たちが、味方になってくれるという熱い展開は大好きな展開だし、すごく心強くてよかったと思う。
まとめ
・テンポよく進められるシナリオ
・みんな幸せで平和な世界
・The 王道を往く
・友情×恋愛×勝利
・燃える戦闘モノ!!とまではいかない
・個人的には過大評価
各ヒロイン毎に、テーマ性や信念があるため、どのルートも違った良さがあり、ルート評価も悪くはない。
このルートは良かったけど、こっちは…ということもなく、どのルートも一定の水準値はあり、退屈はしなかった。
自分の価値観がアップデート出来ていないだけの可能性が大きいのでね。
どうしてもアングラな界隈だからこそ、中々話題にあがらないので各方面から話題になったことは良かったなと思う。
自称「元鍵っ子」であるため、楽しみにしているのだが、昔のkey好きには刺さらないかも…とちらほら意見を見るため少し怖いが、keyはやっぱり好きなので楽しみ!!



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