サクラノ詩は本当に名作なのか?元アンチが最後に辿り着いた答え

エロゲ感想

私は元々サクラノ詩という作品がそこまで好きではありませんでした。
サクラノ詩自体が嫌い…というよりは好きな人達のノリが好きではなかった。

サクラノ詩はエロゲ史に残る神ゲー
サクラノ詩のオープニングは神曲
サクラノ詩の良さを理解できないやつは逆に”浅い”

そういうノリが実際に私がまとめブログをやっていた10年前もありました。
後は、昔の名作に今のエロゲが勝てるはずがないでしょ
という古臭い固定概念もありました。

固定概念だな、森田
そんな元々アンチであった私が辿り着いた答えを書きたいなと思います。

評価

総合評価:85点

間違いな名作エロゲといっても過言ではない
万人受けとは思えはない

シナリオ

95/100

キャラクター

85/100

音楽

95/100

文章

75/100

万人受け

75/100

作品情報

サクラノ詩
サクラノ詩 パッケージイラスト
ジャンル
AVG
ブランド
価格
¥16,280 (税込) 10周年パック
原画
いぬきら / 籠目 / 基4
私がプレイしたのはこちら。
10周年記念で出たもので、CG等が一新されアペンドで追加のシナリオがプレイできるというもの
今からプレイするならこっちでいいんじゃないかな。
2015年のCG

サクラノ詩古cg

新しいCG
サクラノ詩cg

 

同じCGでもこれだけイラストの変化があります。
2015年版は平成、2025年版は令和って感じがしていて書き分けがちゃんとされているなという印象でした。
絵柄については好みがあると思いますので2015年版のほうが好き!って思うならそちらでもいいんじゃないかなと。

どんな層向け?

  • シナリオ重視のゲームが好き
  • 哲学・深いテーマが好き
  • 長文を楽しめる
  • カッコイイ主人公を見たい
  • BGMがいいゲームをしたい
  • 完成度の高いゲームをプレイしたい
  • FDで完結する作品でも構わない

プレイして感じたこと

結論から述べると「名作」だなと私は感じました。
3行でどんなゲームなのか語ると

かつて“神童”と呼ばれながら、ある理由で絵を描くのをやめた主人公・草薙直哉。
幼なじみの御桜稟との再会をきっかけに、止まっていた彼の時間が再び動き出す。
芸術と才能を巡る、少し青くて、やたらと熱い学園物語。
父親である天才画家の「草薙健一郎」が亡くなり
その財産をカッコよくね?みたいなノリで遺産放棄するところから物語は始まる。
正直、なんだこの主人公って思いました。
その後に、夏目圭という友人が出てきてこのキャラクターの始まり方がまた私は合わなくて…
~~なんだぞ みたいな喋り方で何だお前って思ってました。

その感想も終わった後には変わるんだけどな

良かった点

圧倒的なテーマ性

サクラノ詩は物語のテーマ性がよく出来ている。
ただの学園恋愛物語ではなく
美とは何か」「才能とは何か」「幸福とはなにか」それらを表現しきった作品だと私は評価している。

また、美や哲学に全く興味のない私でもプレイしてて面白いなと思わせてくれる
すかぢの文章力には脱帽。

ただ、文章には好みが分かれてくると思っていますが。

完成されたシナリオ構成

プロローグから始まり、全Ⅵ章構成のシナリオ
各章で様々なヒロインの掘り下げ及び、主人公がなぜ絵を描かなくなったのかが描かれる。

話を小出しにすることで、読み手側に「続きが気になる!」と思わせるようなシナリオ構成でまんまとやられました。

最後の方は夜中までプレイし続け睡眠不足に陥りました。
基本的にオートプレイな私が気になってクリックカチカチするほどには最後は面白かったです。

音楽

サクラノ詩はね、曲がいいんですよほんと。
エロゲのオープニング1位がサクラノ詩のオープニング?はぁ…

ってプレイする前は思っていたんですけどね。
実際にプレイするといい曲だなって思いました。刻までプレイしたことを踏まえると尚更ね。

後は各ヒロインごとに違ったエンドロールとエンディング曲を与えられてて
それもまた各ヒロインにあってて良かったですね。

BGMについても要所要所に合わせてちゃんとあったBGMが用意されており文句はないです。

魅力的なキャラクター達

サクラノ詩は登場するキャラクターが多い割に、どのキャラクターも
個性的でいい味を出しているんですよね。
このキャラ空気じゃない?とかそんなことを思わせるキャラが居ないというのが凄いことだと思います。

後はどのキャラクターも嫌いにはなれないんですよね。
物語の都合上、悪役な立ち位置で出るキャラも出ますがどのキャラも嫌いではない。
麗華については、刻までやれば好きになれる。

冒頭で記載した、夏目圭についても最後はいいキャラだったなと思いましたし
彼が嫌いであれば、そもそもサクラノ詩は好きにはなれないんじゃないかな。

気になった点

人を選ぶすかぢの文章

すかぢの文章は、彼の他作品である「素晴らしき日々」をプレイした際に人を選ぶなと感じていました。

ただ、あのゲームは「電波ゲー」という立ち位置なのでそうなのかなと思いましたが
サクラノ詩もそう感じました。

話が回りくどいんですよね
一言でバシッ!と行かず、回りくどい言い回しをするなと思います。

嫌いとかじゃなくて、そう感じただけで
そういう所が万人受けしないと感じる要因ですね。
後は、哲学とかそういうものをよく引用するので
これいる?って思う人も少なくはないんじゃないかな。

作品のテーマ性的には、入れ込んでても私は気になりませんでしたが。

面白くなるまでが長い

サクラノ詩がどこから面白くなるかというのは勿論人にはよると思います。
私はプレイする前に、真琴√が終わるまでは頑張ってと聞いていました。

結論、真琴√に入れば多少面白くなってくると思います。
少し物語が動き始めるので…

ただ本当に面白くなるという意味では雫√なのかな。
あそこから本格的に物語が動いたという印象ですね。

でもそれだと
プロローグ→真琴→稟→雫

って順番だから面白くなるまでが長いんだよね。
だから苦痛って感じる人はいるかもしれないね。

刻の発売までが長い

最終的にあんな形で詩が終わったのに発売までが8年は流石に長い。
その分、確かに刻は面白かった。
でも当時プレイした人としては辛いんじゃ居ないか。

各シナリオの感想

Ⅲ PicaPica

鳥谷真琴cg

鳥谷真琴(CV:北見六花)

元々天才だと言われていた直哉と、その友人である圭
自分には才はないと自覚しているけれど、努力を怠らない真琴。
二人の天才を奮起させるために自分にできることを一生懸命こなす
っていう感じのストーリー。

ここで、鳥谷家と中村家のいざこざだったりとか
そういうとこが分かるため
物語の序章といった感じか。
後は、ちらっと直哉の腕について言及されるため
え?どういうこと?って思わされましたね。

※ネタバレあり(クリックで表示)

結局、真琴の作品は世界に届くことはなく
直哉も再起することなく、圭もうまく行かず。
彼女が望んだ結果は得られなかったのかもしれない。

でも直哉が側に居てくれて、愛を手に入れることはできたから
それはそれでいいんじゃないかなと思えたエンディングでした
後は、真琴を抱きかかえた時に、あんな右腕が
みたいなこと言って、え!?直哉って腕が悪いの?って思ったのでどういうこと~!
って思いました。
だからこそ、続きが気になったので最初にやって良かったなと思いました。

Ⅲ Olympia

稟cg

御桜 稟(CV:萌花ちょこ)

こんなに序盤なんか~~い!

普通にセンターヒロインだと思っていたので、序盤に√があってびっくりしました。
ちょっと、ちょっとだけエッチな普通の女の子
直哉の幼馴染。
エッチな設定いる?

この√は直哉がなぜ絵を描かなくなったのかに触れたお話でしたね。
なんで、稟が今一人暮らしをしているのかとか
そんな序盤に振られていた話がここで結構回収されて面白いじゃん、サクラノ詩
って思わされた章でしたね。

ここらへんから香奈が登場するんですよね。
どうあがいても、ここらへんの香奈の印象は良くないわ。

※ネタバレあり(クリックで表示)

直哉が絵をかけなくなったのは稟を過去に助けた時に怪我をして
それが原因だったと分かって、なるほどね。と
稟はそのへんがショックで記憶が飛んでいて…
直哉は直哉で結局優しいからそのへんの記憶が戻らないように連絡を取らないで
といった感じで直哉の優しさに振れた章だと思います。
後は、謎の少女であった吹が稟が生んだ生命であることにも驚き。

個人的に、どんだけ過去に辛いことがあっても
自分が原因でつらい思いをさせたとしてもその分、その人の分まで生きて
頑張るべきだと思っているので、稟の選択自体は好まれたものではなかったです。

でも、助けた時の直哉が
俺の腕はお前のせいでもうダメだって
でもだからこそお前が支えろてきな感じのニュアンスのセリフ好きなんだよなあ

Ⅲ ZYPRESSEN

RINAcg

氷川里奈(CV:藤森ゆき奈)&河内野優美(CV:大花どん)

大花どん!大花どんじゃないか!
ツキの声めっちゃ懐かしいなあ~~~~~!

さて、この√の話なんですけれども

自称妹である里奈と、里奈のこと大好きなガチレズ優美にフォーカスが当たったシナリオ。
メルヘンチックなイラストと優美の語りで始まり
3人の関係性を赤ずきん、狼、狩人で表現していてて洒落ている。

里奈と優美も稟同様に過去に直哉と出会っており
里奈も稟と同じく救われたヒロインに一人でしたね。

なんで、優美はレズビアンなのかを描かれているんですが
文章表現が他とは毛色が違ってて私は結構好きです。
そのへんの女ではなくて優美との三角関係であるからこそ
美しい話であったと思います。

この√の終わりの優美が美しくて好きなんだよなあ。

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過去に稟とのことがあって、右腕が今まで通り動かせなくなった直哉が出会った少女が里奈
その時の里奈は自分の大病の手術がありそれにより死を感じさせていて
それを払拭したくて、最後の力を使って一緒に絵を完成させてくれたという過去。

そりゃあ、里奈も好きになりますわ。
というか、稟も里奈も直哉にすごく救われていて直哉と結ばれないとこいつら大丈夫なのか
と思わせるくらい、直哉に救われている。

千年桜に願えば、里奈への思いが結ばれるのにそうではない選択をした
河内野優美 お前ほんといいキャラだよ。

Ⅲ A Nice Derangement of Epitaphse

夏目雫cg

夏目雫(CV:早瀬ゃょぃ)

謎ある少女である、夏目家の少女
明らかに、直哉と稟と関係性があるこの少女は一体?

稟√で、まぁある程度は分かるんですが半分と言った感じかな。
それの回答と後は、なんで直哉は遺産放棄をしたのかとか
そのへんがちゃんと回収されてて面白くなってくるところですね。
個人的にはこの章が一番好きかな。

話の根幹になるから、ネタバレなしだと一切書けないけど。

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まずは、稟が千年桜を過去に描いたことがあるということにビックリ
お前、ただのエッチな子じゃなかったのか・・・

個人的に好きなのは、やっぱり直哉と健一郎の過去話がいい。
健一郎がすごく好きってのもあるんだけどね。
健一郎が、その作品を最後にみて認めてくれるっていうのが本当にいいよね・・・

二人の関係性はライバルという方が近しいんだけれど、こういう時に親子を感じていい。
最後に、健一郎が絵に名前を入れる時に、「これを俺の墓碑銘としよう」っていうところがほんと良くてね。

もう過去みたいな絵の才能がなくて、それでも雫のために頑張っている直哉が辿り着いた絵が
父親に認められるっていうストーリー性がいい。
絵の才能がないって彼言ってはりますが、こんな絵をかけるだけ凄いんだけどね普通に。

これから先ずっと、この絵のことをただの贋作だし別に俺天才じゃないけどみたいなスタンスが
玉に瑕。

二人の間に言葉はあまりないけれど、健一郎が直哉を信頼しているし
信頼通り越して、恐怖しているってのは息子からしたら嬉しいよなぁ。

中村章一とかいうアホな男
こいつのせいで中村家滅びるやろホンマと思わせる男
まぁこいつも、刻やればそこまで嫌いじゃないんだけどね。好きではないけど。

雫の話なのに雫じゃなくて健一郎と直哉ばかりにフォーカスが当たって大変申し訳ないけど
この章はそれくらい、この二人の関係性を描いたシナリオで大好きなお話だった。
直哉がカッコイイからって理由で遺産放棄しなくてよかった。

Ⅳ What is mind ? No matter. What is matter ? Never mind.

健一郎cg

直哉の両親にフォーカスの当たった作品。
過去回想。

この作品の冒頭の方から、草薙家と夏目家と中村家と出てくるけど
それぞれの関係性が分かる章ですね。

草薙健一郎のカッコよさが盛り込まれている章でした。

※ネタバレあり(クリックで表示)

健一郎がただ、ただカッコイイのと中村家の異常性が顕著だった。
普通に怖いよ中村家

後、夏目のお婆さんが本当にカッコよかった。
やっぱ、女でヤーさんの頭になれるってのはよっぽど凄い人やなって。

腕を壊されても、オリンピアを描き切った健一郎は本当にカッコイイ男だった。
この親があるからこそ、直哉があるんだなって思える。

まぁ、健一郎と夏目の婆さんがやっていることはほんま詐欺みたいなことだけど
雫の時も詐欺にあってる中村章一さんさぁ…

Ⅴ The Happy Prince and Other Tales

夏目keicg

幸福の王子の王子にあたる直哉と、ツバメにあたる圭の話。
直哉は圭のために再び筆を取って
圭は直哉の隣を歩くためにずっと筆を取っていた。

そんな二人の関係性の話。
ここの話で圭を好きになった人も多いんじゃないかな。

二人の描いた作品はムーア展にノミネートされて
さて、どっちが賞を取るのかなっていう感じです。
どっちが取るかは君の目で確かめてくれ!

※ネタバレあり(クリックで表示)

圭が亡くなってしまったのは本当に驚いた。
√分岐で、圭が亡くなった場合は藍√に
そうでない場合は、刻に繋がるとばかり思っていました。
圭が直哉への思いを告げていて、直哉も圭が二人でなら世界に並べる
って言ってくれていたお陰で、夢を諦めることはなく、本当にいつか二人で世界に行けると
信じて疑わなかった関係性だから辛かった。

フリッドマンのDamn it!も相まって辛かった。
フリッドマンはただ、金が好きな人間かとも思っていたからこそ
本当に、将来性のある絵描きを失ったショックだなってのが伝わってきた。

うぜぇなぁ~この男女~みたいな感情だったのに、もう圭に出会えないということが何より辛かった。
ここで圭が賞を取っているのもまたいいよね。
だって、もう亡くなった人には叶わないからね。

しかも圭が描いたのも、ムーア展のためというよりは
ただ、直哉と一緒に走りたくて描いている作品だからこそ良いんだよね。

Ⅵ 櫻の森の下を歩む

夏目藍keicg

サクラノ刻の前日譚というかエピローグといいますか。
直哉が学校の臨時講師になって、学生の頃に出てきたヒロインの妹とか出てきたり
まるでヒロインのような子が出てきたり。

みんなで作った思い出がまるで汚されるようなこともありましたが、
そこを不快な思いにさせないよう決着をつけるのも流石直哉といったところですね。

でも普通にこの終わり方から8年待たせるのは良くないよ。

夏目藍について

夏目藍cg

※ネタバレあり(クリックで表示)

藍は境遇を考えれば本当に可哀想である。
大好きだった、姉と健一郎に先立たれ、大事に思っていた圭に先立たれと…
自分だって、辛いのに、それでも直哉を支えてくれる藍の抱擁力よ。
藍√で圭が居なくなって自暴自棄になった直哉と藍で体を求め合うとかいう終わりじゃなくてホンマ良かった。
直哉が結局、圭の死から立ち直れているのも藍があってからこそだしね。

まとめ

・面白くなるまでがとにかく長い
・文章が合わない人は合わないので万人受けはしづらい
・絵は周りが凄いって言ってるだけで伝わりづらい
・後半の追い上げは間違いなく面白い
・魅力的なキャラクター達
・芸術について詳しくなくても楽しめる作品性
・美しいシナリオに美しいCG
・文句無しの音楽
・サブキャラクターにも魅力あり
10年もプレイしないで逃げ続けた結果、文句無し名作だというのが私の思い。
文章読んでいると、これは好き嫌い分かれるだろうなと思わされたのも事実。
ただ、私は嫌いじゃなかった。別に好きかと言われるとちょっとね。
本当にどのキャラクターも良くて、雫√以降は間違いなく面白い。
芸術はあくまで”題材”であって、それが全てじゃないからこそ
芸術に詳しくなくても楽しめるよ。
だから、芸術とかわかんないしなあって人にも勧められる作品だと思います。
途中までしかやってなくて積んでる人は、稟√くらいまでは頑張ってほしいかな。
サクラノ刻はこちら。
https://erogematome.com/sakuranotoki-review/
健一郎の語りであったけど
幸福の瞬間はいつかって話。
結局、後から振り返ると あぁ、あの時が一番幸福だったかもって思うわけで。
なので、自分も瞬間瞬間を大事に生きていこうかなと思いました。
浅い感想で申し訳ないけど。

でも私にまたエロゲの熱を入れたのは間違いなくこの作品です。

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